Even monkeys can go 【映画】宇宙兄弟
【宇宙飛行士って超エリート!?】
まず配役に小栗旬が適任かどうかは置いておいて、見ていて拭いきれない違和感。
それは宇宙飛行士についてである。
これは原作の漫画を読んでいてもそう感じることなので映画には直接関係ないのかもしれないが、 この映画を見ていて大多数が思うであろうものはJaxaの宇宙飛行士になるのには超人的な能力が必要だということ。
これは作者の完全なプロパガンダである。憧れとでもいうか。
なぜなら宇宙に最初にいったのは猿である。
且つ宇宙に最初に言った日本人は元TBS社員の秋山豊寛さんである。
秋山さんは毛利さんがアメリカ製のスペースシャトルで宇宙に行く前にロシア製のソユーズで宇宙にいっている。 これは事実上、日本の宇宙史の黒歴史である。
ソユーズなどのロケットの中のコンピュータは今で言う任天堂のWii程度の性能しか無いレガシー技術だ。
ロケットはエンジンと素材が重要なのだが長くなるのでその話は割愛する。
つまり、飛行機のパイロットも空の上ではほぼ何もしていないのと同じように、宇宙飛行士もそのような実態なのである。
【あれ映画の話は?】
で今更なんだが、はっきり映画自体はかなり面白い。
最初南波 六太役は大泉洋が良いと思っていた。小栗旬だとかっこ良過ぎると言うかね。
ストーリーは2時間程度の中に詰め込んだ感はあるので、後半展開速いなぁと思ったが全体的には誰にでも楽しめるようになっていると思う。
何より宇宙というテーマが期待と想像を膨らましてくれる。
夢もあるし、情報技術、エネルギー技術、医療技術の色々な分野の発展に今後よりかかせないものになるで成長産業になっていくのは目に見えている。
その点タイミングは世界的には遅いが、遅すぎるわけでもなく日本的にはちょうど良い感じだ。
しかも宇宙に行くという手段がかっこ良い宇宙飛行士になりたいという目的になるという副産物までついてくる。
なので将来有望な子供達に「将来はソーシャルゲーム産業に入ってコンプガチャを作りたい。」などと言わせるよりも(ハイ誰も言いませんね。)ずっと有意義な気がする。
日本に停滞感が漂う中このような形で人々に宇宙について興味を持ってもらうのは素晴らしいことだと思う。
やはり夢を持つことは大切だなと思える映画であった。
P.S. エンディングテーマのColdplayのEvery Teardrop Is a Waterfallも良い。